プロパンガスを都市ガスに変更する際の費用と手続き
プロパンガスから都市ガスへの切り替えとは?
プロパンガス(LPガス)から都市ガスへの変更は、多くの家庭で検討される住まいのエネルギー改革の一つです。都市ガスはプロパンガスと比較して、基本料金や従量単価が安いケースが多く、月々の光熱費を大幅に削減できる可能性があります。ただし、切り替えにはガス会社との契約解除や設備工事が必要となるため、事前にしっかりと費用と手続きの流れを把握しておくことが重要です。
都市ガスは天然ガスを主成分としており、プロパンガスに比べて燃焼時の二酸化炭素排出量が少ないという環境面でのメリットもあります。また、ガス漏れの際に空気より軽いため拡散しやすく、安全性が高いとされています。ただし、都市ガスを利用するには、ガス管が敷設されているエリアに住んでいることが前提条件となります。
切り替えに必要な費用の内訳
プロパンガスから都市ガスへ変更する際の費用は、大きく分けて「ガス会社の解約費用」「配管工事費」「ガス機器の交換費用」の3つに分類されます。それぞれの費用は地域や業者、現状の設備によって大きく異なります。
まず、プロパンガス会社との解約費用ですが、多くの場合で数千円から1万円程度の解約手数料が発生します。ただし、契約時に「解約金が発生する期間」が設定されている場合があり、その期間内に解約すると数万円の違約金がかかることもあります。次に、都市ガスを家の中に引き込むための配管工事費は、一般的に10万円から30万円程度が相場です。さらに、都市ガス専用のガスコンロや給湯器への交換が必要となり、これらは1台あたり5万円から20万円程度の費用がかかります。
| 費用項目 | 概算金額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| プロパンガス解約手数料 | 3,000円~10,000円 | 違約金が発生する場合あり |
| 配管工事費(本管からメーターまで) | 100,000円~300,000円 | 距離や地中埋設の有無で変動 |
| ガス機器交換費用(コンロ) | 50,000円~150,000円 | ビルトインか据え置きかで変動 |
| ガス機器交換費用(給湯器) | 80,000円~200,000円 | エコジョーズなど高効率機種は高額 |
切り替えの手続きの流れ
ステップ1:都市ガスの供給エリアを確認する
まず最初に行うべきことは、現在お住まいの地域が都市ガスの供給エリアに含まれているかどうかを確認することです。各都市ガス会社の公式サイトでは、郵便番号や住所から供給エリアを検索できるシステムが用意されています。もし供給エリア外であれば、残念ながら都市ガスへの切り替えは不可能です。
供給エリア内であっても、自宅の前面道路までガス本管が敷設されている必要があります。道路から自宅までの距離が長い場合や、舗装を剥がして工事をする必要がある場合は、別途費用が加算されることがあります。事前にガス会社に現地調査を依頼し、正確な見積もりを取得しましょう。
ステップ2:プロパンガス会社への解約連絡
現在契約しているプロパンガス会社に解約の意向を伝えます。この際、解約手数料や違約金の有無、プロパンガス設備(ボンベやメーター)の撤去スケジュールを確認しておきましょう。解約の連絡は、工事の1ヶ月前を目安に行うとスムーズです。
また、解約と同時に都市ガス会社との契約手続きを並行して進める必要があります。多くの場合、都市ガス会社がプロパンガス会社との調整や工事日程の調整を代行してくれるため、まずは都市ガス会社に問い合わせることをおすすめします。
ステップ3:配管工事とガス機器の交換
都市ガス会社と工事業者が決まったら、実際の配管工事とガス機器の交換を行います。工事期間は通常1日から3日程度で、ガスメーターの設置、ガス管の引き込み、各機器への接続が行われます。工事中はガスが使用できなくなる時間帯が発生するため、事前に業者と調整しましょう。
ガス機器の交換については、プロパンガス用の機器はそのまま都市ガスで使用することができません。バーナーの噴射口の径が異なるため、ガス漏れや不完全燃焼の原因となります。必ず都市ガス対応の機器に交換するか、メーカーによるコンバージョンキット(変換キット)の取り付けが必要です。最近の機種では、プロパンガスと都市ガスの両方に対応した機種もありますが、切り替え時には専門業者による調整が必須です。
費用を抑えるための補助金と助成金
プロパンガスから都市ガスへの切り替えにはまとまった費用がかかりますが、国や自治体によっては補助金や助成金制度が用意されていることがあります。例えば、経済産業省が推進する「家庭部門の省エネ促進事業」では、高効率給湯器への交換に対して補助金が支給されるケースがあります。また、一部の自治体では、ガス切り替え工事費の一部を助成する制度を設けている場合もあります。
さらに、都市ガス会社によっては、新規契約者向けのキャンペーンを実施しており、工事費の割引やガス機器の無料レンタルなどの特典が受けられることがあります。複数のガス会社から見積もりを取ることで、より有利な条件で切り替えを進めることができるでしょう。補助金の申請は工事前に行う必要があるものが多いため、早めに情報収集を行うことが重要です。
切り替えの注意点とデメリット
プロパンガスから都市ガスへの切り替えには多くのメリットがありますが、いくつかの注意点やデメリットも存在します。まず、都市ガスはプロパンガスに比べて発熱量が低いため、同じ使用量でも得られる熱量が少なくなります。そのため、調理時間が少し長くなったり、給湯の温度が上がりにくくなったりする可能性があります。ただし、最近のガス機器は高効率設計が進んでおり、実用上の不便を感じることはほとんどありません。
また、災害時のリスクも考慮する必要があります。都市ガスは地震などの災害時に供給がストップするリスクがありますが、プロパンガスはボンベ単位で供給されるため、比較的復旧が早いという特徴があります。さらに、プロパンガス会社との契約を解約する際、違約金が高額になるケースや、賃貸住宅の場合は大家さんの許可が必要となるケースもあります。賃貸物件にお住まいの場合は、必ず事前に管理会社や大家さんに相談し、了承を得てから手続きを進めましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. プロパンガスから都市ガスに変えると、月々のガス代はどれくらい安くなりますか?
A1. 一般的に、都市ガスはプロパンガスに比べて従量単価が30%から50%程度安いと言われています。例えば、1ヶ月にプロパンガスを8,000円使用している家庭の場合、都市ガスに切り替えることで4,000円から5,000円程度に抑えられるケースが多いです。ただし、地域やガス会社の料金プラン、使用量によって変動しますので、実際の見積もりを取ることをおすすめします。
Q2. マンションやアパートでも都市ガスに変更できますか?
A2. 可能な場合と不可能な場合があります。マンションやアパート全体でプロパンガスを採用している物件では、個別に都市ガスに変更することは構造上難しいことが多いです。ただし、築年数が新しい物件や、都市ガスの配管が既に敷設されている物件であれば、管理組合や大家さんの許可を得て変更できる可能性があります。まずは管理会社に相談してみましょう。
Q3. 切り替え工事中はガスが使えなくなりますか?
A3. はい、工事の時間帯によっては一時的にガスが使用できなくなります。配管の接続作業やメーターの交換作業中はガスを止める必要があるため、通常は半日から1日程度ガスが使えない時間が発生します。工事業者と事前にスケジュールを調整し、その日は入浴や調理を別の方法で行う準備をしておくと安心です。
まとめ
プロパンガスから都市ガスへの変更は、初期費用こそ10万円から30万円程度かかるものの、長期的に見れば月々のガス代を大幅に削減できる有効な手段です。特に、現在プロパンガスの料金が高いと感じている家庭や、給湯器やコンロの買い替え時期を迎えている家庭にとっては、絶好のタイミングと言えるでしょう。
手続きの流れとしては、まず供給エリアの確認、次に複数のガス会社からの見積もり比較、そしてプロパンガス会社への解約連絡と工事の手配という順序で進めます。補助金やキャンペーンを活用することで、初期費用をさらに抑えることも可能です。切り替えを検討されている方は、まずはお住まいの地域の都市ガス会社に無料見積もりを依頼してみることをおすすめします。
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